
国内でIT人材の不足が大きな課題となるなか、Webサービスやスマホアプリの利用が当たり前になり、裏方でサービスを支える「バックエンドエンジニア」の需要が急増しています。ところが日本では優秀なエンジニアが不足し、人件費の高騰もあって採用競争が激化。そんな状況を打開しようと、海外の人材を活用する「オフショア開発」が注目を集めています。特にベトナムはIT教育が盛んで、コストと品質のバランスに優れた国として多くの日本企業が選択するようになっています。本記事では、バックエンドエンジニアとオフショア開発の関係を初心者にもわかりやすく解説し、メリットや注意点、成功のポイントを紹介します。最後には、ベトナムオフショア企業を紹介してくれるSKILL BRIDGEの情報も案内しますので、ぜひ参考にしてください。
バックエンドエンジニアとは? なぜ重要なの?

バックエンドエンジニアは、Webサイトやアプリの「裏側」を作る技術者です。たとえば、ユーザーがボタンを押したときにデータベースに保存したり、商品情報を管理したり、決済の処理を行ったりと、目には見えない部分を担当します。フロントエンドエンジニアが画面の見た目(UI)や操作感(UX)を整えるのに対し、バックエンドエンジニアは機能面、セキュリティ、速度を最適化し、サービス全体を安定稼働させる要です。
- APIの開発・設計(RESTやGraphQLなど)
- データベースの構築・運用
- セキュリティ対策・アクセス制御
- 処理速度の最適化・スケーラビリティ確保
これらの要素がしっかりしていないと、アプリやサイトがユーザーの期待どおりに動かないばかりか、セキュリティリスクにも直結します。
一方で日本ではIT人材不足が深刻化しており、経済産業省の試算(IT人材需給に関する調査)によれば、2025年には約79万人のIT人材が足りなくなると見込まれています。こうした人材不足を解消する手段の一つとして、海外のエンジニアを活用する「オフショア開発」が注目されています。
バックエンドエンジニアとオフショア開発の相性は?

オフショア開発の特徴
オフショア開発とは、海外にいるエンジニアや海外の開発会社を活用し、ソフトウェアやアプリを開発することです。日本より人件費の安い地域が多いため、予算内でより多くの人材を確保できるメリットがあります。さらに、時差を活かして「追いかけ開発」をすることで、開発をほぼ止めずに進められる場合もあります。
なぜベトナムが選ばれるのか
東南アジアのなかでも、ベトナムはIT教育に力を入れている国として有名です。若い世代が多く、日本語を学ぶ人や英語が堪能な人も増えています。日系企業の進出が進み、日本の開発手法や文化に慣れた人材が見つかることも大きな魅力です。さらに、欧米よりも単価が安価で、国内SESと比べてもコスト削減の効果を実感しやすいと言われています。
ベトナムのIT事情をもっと詳しく知りたい方は、こちらの記事もご参考ください。
バックエンドの最新技術

バックエンドの世界では、近年「クラウドネイティブ」や「マイクロサービス」といった新しい考え方や仕組みが注目されています。これらは、サービスを小さな部品(サービス)に分けて作り、必要に応じて追加やアップデートをしやすくする方法です。とくに以下の技術は初心者の方でも名前だけは聞いたことがあるかもしれません。
コンテナ技術(Docker、Kubernetesなど)
アプリやプログラムをコンテナ化して動かすことで、環境の違いを最小限に抑え、管理をしやすくします。
サーバーレス(AWS Lambdaなど)
サーバー(コンピューター)の管理をほぼ意識せずに、必要なときだけ処理を行う仕組みです。小規模から始めても、利用者が増えたらすぐに拡張できます。
イベントドリブンアーキテクチャ
ユーザーの操作やシステムの変化を**トリガー(きっかけ)**にして処理を実行する方法です。必要な処理だけ無駄なく行えます。
Infrastructure as Code(IaC)
サーバーやネットワークなどの構成をコードで管理します。設定が統一されやすく、チームでの共有もしやすいです。
これらの技術を使うとコストや開発スピード、サービスの拡張性を大きく向上できます。オフショア開発でも対応できるエンジニアや企業が増えており、世界的にも注目が高まっています。
現在流行っている言語

バックエンド開発では従来から、Node.js(JavaScript)やPython、Java、PHP、Rubyなどが広く使われてきました。最近は以下の言語も人気が高まっています。
Go(Golang)
シンプルな書き方でありながら、高い処理速度と並行処理を得意とします。大規模サービスやマイクロサービスで採用されることが多いです。
TypeScript
JavaScriptを拡張した言語で、型(type)という仕組みを使ってミスを減らせるのが特徴。フロントエンドだけでなくバックエンドでも使うプロジェクトが増えています。
Rust
安全性(メモリ管理など)とスピードを両立した言語で、セキュリティやパフォーマンスが求められる場面で注目されています。
ベトナムのオフショア企業でも、最新の言語やフレームワークを学ぶ意欲が高いエンジニアが多いです。もし自社のプロジェクトで特定の言語や技術を使いたい場合は、最初に相談すれば対応可能なチームを紹介してもらえるでしょう。
国内SES vs. オフショア開発の比較

バックエンドエンジニアを国内のSES(システムエンジニアリングサービス)で確保するか、オフショア開発を活用するかで悩む企業も多いでしょう。下表では「国内SES」と「オフショア開発」を比較しています。
項目 | 国内SES | オフショア開発 |
---|---|---|
コスト | 国内人件費が高いことから、比較的高額になるケースが多い | ベトナムなど人件費が安価な国を活用でき、コスト削減につながりやすい |
コミュニケーション | 同じ言語・文化のため、スムーズに意思疎通が可能 | 言語や文化の違いにより、ブリッジSEを活用しないと誤解が生じるリスクあり |
人材確保 | IT人材不足で優秀なエンジニアが争奪戦。採用ハードルが高い | 多くのエンジニアを比較的安価に採用しやすく、スキル幅も広い |
納期・スピード | 案件ごとにマッチするエンジニアが見つからないと、リソース確保に時間がかかる | 時差を活かして追いかけ開発できるケースもあるが、仕様共有に時間がかかる |
品質管理 | チームとオフィスが近い分、進捗把握やテストがこまめにできる | リモート中心で把握が難しい。定期レビューやテスト体制を整えないと危険 |
バックエンドエンジニア × オフショア開発のメリット・デメリット

メリット
コストを大幅に抑えられる
国内のエンジニアを雇用する場合、採用競争の激化や人件費高騰によって予算内で十分な人材を確保しにくいのが現状です。ところが、オフショア先(特にベトナム)では人件費が比較的安価なため、同じ予算でより多くのエンジニアを雇用できる可能性があります。プロジェクト規模が大きいほど、この差が顕著にあらわれるため、予算を有効活用しながらスピード感をもって開発を進めることが可能です。
技術やスキルの幅が広い
海外(ベトナムなど)の若手エンジニアは、最新技術を積極的に学ぶ意欲が高く、AIやクラウド、マイクロサービスといった先端領域にも対応できる人材が多いという特徴があります。国内では採用が難しい特定のフレームワークやプログラミング言語の経験者を見つけられる可能性も高まります。特にバックエンド領域では、Node.jsやPython、PHPなどさまざまな技術スタックが求められるため、多様なスキルを保有するエンジニアがいるオフショア先を選ぶことで、プロジェクトの柔軟性や拡張性を高められます。
追いかけ開発で納期短縮
時差を逆手に取り、日本とオフショア先が“24時間体制”のように連続稼働できる場合があります。日本で日中に仕様変更や設計をまとめ、夜間にベトナムのチームが実装を進めれば、翌朝には進捗確認が可能となり、短い納期でも開発を効率良く進めやすいです。特にバックエンドでは要件の追加や変更がサービス全体に影響することが多いため、リアルタイムに近いフィードバックを活かせる体制を作ると大きなメリットが得られます。
デメリット
コミュニケーションコストが増大
言語や文化が異なる相手と協働するため、ちょっとしたニュアンスの違いが大きな誤解につながり、ミスや仕様変更の手戻りを引き起こすリスクが高まります。バックエンド開発ではAPIやセキュリティ要件など専門的な議論が必要になることも多いため、ブリッジSEを配置し、仕様書を丁寧に作成するなどコミュニケーションコストを見込んだ体制が不可欠です。
品質管理が難しい
リモート中心のやり取りになると、進捗がリアルタイムで把握しにくいという問題が生じます。バグや仕様ズレを早期発見できない場合、修正に時間がかかり、品質を担保しづらくなります。ステージング環境でのテストや定期的なコードレビューを徹底し、QAプロセスを強化することで品質リスクを抑える必要があります。
セキュリティリスク
ソースコードや機密情報を海外に送るため、情報漏えいや不正アクセスの危険性がゼロではありません。特にバックエンド開発は機密性の高いデータやビジネスロジックを扱うことが多いため、VPNやアクセス権限の厳格な設定、NDA(秘密保持契約)の締結など、多層的なセキュリティ対策が欠かせません。クラウド環境の管理ルールやログ監視など、具体的な運用プロセスも事前に整備する必要があります。
成功のポイント:ブリッジSEや仕様書がカギ

ブリッジSE(ブリッジシステムエンジニア)の配置
言語・文化が違う開発メンバー間を繋ぐために、「日本語」と「ベトナム語(または英語)」を両方理解できるブリッジSEがいると安心です。特にバックエンド領域は、API設計やセキュリティ要件など専門的な議論が必要な場面が多いため、技術的な理解を持つブリッジSEがいれば誤解を減らし、開発速度と品質を向上させることができます。
明確な仕様書とタスク管理
口頭やチャットだけの伝達ではニュアンスのズレが起こりやすいため、仕様書や設計書を明確に残しておきましょう。画面遷移、APIのエンドポイント、データベース構造などをドキュメントや図にまとめ、GitHubやGoogleドキュメントのようなバージョン管理ツールで共有すると、いつでも誰でも参照でき、認識の違いを減らせます。
また、Trello、JIRA、Redmineなどのタスク管理ツールを使い、誰がどの部分を担当し、どのくらい進んでいるのかを常時確認できる状態にしておくと効率的です。
定期的なレビューとテスト
バックエンドはサービスの「土台」に当たる部分なので、不具合や遅延があると多大な影響が出ます。ステージング環境を用意し、スプリントごとに機能を実装→レビュー→テストを行う流れを徹底しましょう。コードレビューを実施することで、セキュリティの欠陥やロジックのミスを早期発見できます。自動テストや継続的インテグレーション(CI)ツールを導入すれば、さらに品質を安定化させられます。
具体的な事例:ECサイトのバックエンドAPIをベトナムに委託

たとえば、ECサイトのバックエンドAPIをベトナムの企業に依頼するときは、まず日本側で画面設計やユーザーストーリーをまとめ、API仕様書(エンドポイント、認証方式、パラメータなど)を作成します。そのうえでブリッジSEを通じてベトナムのエンジニアに仕様を伝え、Node.jsやPythonなどを用いて実装を進めてもらいます。日本の昼間に要件やデザインの変更をまとめ、ベトナムの夜間に開発を続ける「追いかけ開発」なら、朝には進捗確認が可能です。ステージング環境でテストを行い、バグや仕様のズレを早めに修正すれば、スピーディかつ安定した開発サイクルが実現できます。
Q&A

Q1. バックエンドエンジニアはどのプログラミング言語を使うことが多い?
プロジェクトの要件やチームの得意分野によってさまざまですが、Node.js(JavaScript)やPython、PHP、Ruby、Javaなどが人気です。ベトナムのオフショア企業でも、Node.jsやPython、PHPあたりを採用しているチームが多く見られます。企業によっては最新のフレームワーク(Django、Laravel、Spring Bootなど)にも対応可能なので、要件に応じて相談しましょう。
Q2. データベースやインフラはオフショア先に任せても大丈夫?
多くのベトナム企業では、AWSやGCP、Azureなどのクラウド環境を扱った経験があるエンジニアがいます。データベースもMySQLやPostgreSQL、MongoDBなど、幅広い選択肢に対応できるケースが多いです。ただし、扱うデータの機密性が高い場合は、VPNの利用やアクセス権限の設定など、セキュリティ対策をしっかり確認することが重要です。
Q3. オフショアのバックエンド開発でどんなテストを行えば品質を保てる?
スプリントごとに単体テストや結合テストを行い、ステージング環境で動作確認するのが基本です。自動テスト(ユニットテスト、インテグレーションテスト)や継続的インテグレーション(CI)ツールを導入すれば、リグレッション(既存機能の不具合)を早期に発見できます。コードレビューを定着させることで、セキュリティホールやパフォーマンス問題を早い段階で見つけられます。
Q4. API設計やセキュリティ要件は日本語でも伝わる?
ブリッジSEや日本語対応のPMがいれば、日本語でのやりとりが可能です。ただし、技術的に細かい仕様を詰めるときは英語でのドキュメントが必要になる場合もあります。APIの設計書やエラーメッセージ、認証フローなどは図や具体的な例を交えて明文化することで、コミュニケーションミスを大きく減らせます。
Q5. 大規模トラフィックに耐えられるスケーラビリティがほしいけれど、オフショア先でも対応できる?
ベトナムなどのオフショア企業でも、クラウドのオートスケーリングや負荷分散(ロードバランサー)の知識を持つチームが増えています。大量アクセスに備えたインフラ設計(マイクロサービスアーキテクチャ、コンテナ活用、キャッシュ機構など)にも対応可能な企業は多いです。必要な要件をあらかじめ明確に伝え、対応実績のあるチームを選ぶと安心です。
まとめ:オフショア開発でバックエンドエンジニアの人材不足を解消しよう
国内でバックエンドエンジニアの採用コストが高騰するなか、ベトナムをはじめとするオフショア開発は、低コストで優秀な海外エンジニアを確保できる有力な手段です。ただし、言語や文化の違いから誤解が生じやすく、セキュリティ面・品質面のリスク管理が必要になります。
ブリッジSEの配置や明確な仕様書の作成、定期的なレビューとテストを行うなど、しっかりと準備すれば、短納期・高品質な開発を実現しやすくなります。特にバックエンドはサービスの「基盤」なので、オフショア先との認識合わせが重要です。しかしその分、人材不足で困っている日本企業にとっては大きなチャンスでもあります。納期やコスト、品質を両立させたい場合、オフショア開発は検討する価値が十分にあるでしょう。
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