
日本企業が海外拠点を活用する「オフショア開発」は、IT人材不足や開発コスト削減の観点から注目を集めています。その中でも、若い優秀なエンジニアが多く、日本と時差が少ないベトナムは、オフショア先として非常に人気が高い国の一つです。しかし、言語や文化が異なるチームとのやり取りには、仕様変更が伝わりにくかったり、コミュニケーションに時間がかかったりといった課題も付きまといます。そこで、フロントからバックエンド、インフラまで幅広い知識を持ち、チーム全体をリードできる「フルスタックエンジニア」が活躍する場面が増えています。本記事では、フルスタックエンジニアがオフショア開発で求められる理由から、年収・働き方、そして成功事例などをわかりやすく解説します。
フルスタックエンジニアとは何か

「フルスタックエンジニア」は、Webサービスやアプリケーションの開発工程であるフロントエンド(HTML/CSS/JavaScriptなどのUI部分)と、バックエンド(サーバーサイド言語やデータベース管理)、さらにインフラ(サーバー構築やクラウド環境の設定)といった領域を一人で幅広くカバーできるエンジニアを指します。専門分野が細分化されがちな開発現場でも、複数の工程を俯瞰して進行できる点が大きな強みです。
初心者の方はフロントエンドから学び始める人が多いですが、慣れてきたら徐々にバックエンドやインフラにも手を広げることで、フルスタックエンジニアへの道が開けます。
参考資料:経済産業省「IT人材需給に関する調査」
なぜオフショア開発でフルスタックエンジニアが求められるのか

領域を横断して技術と仕様を一括管理できる
オフショア開発では、時差や文化的な違いからコミュニケーションが滞りがちです。フロントエンド・バックエンド・インフラを横断できるフルスタックエンジニアがいれば、海外チームとのやり取りで生じる細かい仕様の疑問や技術的な質問に対し、“技術的背景を踏まえた回答”を素早く返せます。そうすることで、誤解による手戻りや作業のストップを減らし、開発効率を大幅に向上できるのです
要件変更やトラブル対応が早い
オフショア先では、仕様が正しく伝わっていなかったり、想定外のエラーが起きたりすることが往々にしてあります。フルスタックエンジニアなら幅広い領域の知識を生かしてトラブルを迅速に特定し、海外チームに的確な指示を出すことが可能です。結果として、納期遅延や品質低下のリスクを最小限に抑えられます。
チーム全体を俯瞰してメンバー連携を強化できる
ベトナムなどのオフショア先は、若く優秀なエンジニアが多い一方で、領域が分かれすぎるとフロントとバックエンドの連携が分断されやすいという課題もあります。幅広い技術スキルを持つフルスタックエンジニアがリーダーシップを発揮すると、国内外のメンバーがバラバラに動くリスクを軽減し、全員が同じ方向性に向かって作業を進められるようになります。開発全体を俯瞰しながら、必要に応じて海外チームとのコミュニケーションを補完することで、スムーズなプロジェクト進行が期待できるわけです。
参考資料:経済産業省「IT人材需給に関する調査」
年収相場や働き方:フルスタックエンジニアのキャリアの魅力

フルスタックエンジニアの市場価値は高く、一般的な年収相場は500万円~800万円が目安とされています。大手企業や急成長中のベンチャーであれば1,000万円以上のオファーも珍しくありません。さらに、英語力と海外チームのマネジメント力があればフリーランスとして独立し、月80~100万円以上の収入を得るケースも増えています。働き方に関しては、リモートワークやハイブリッド型勤務を導入する企業が増加し、オフショア開発の現場でもオンライン会議ツールとタスク管理ツールを活用して、自宅やコワーキングスペースから参加することが一般化しつつあります。
フルスタックエンジニアの年収と働き方の目安
働き方 | 年収・報酬の目安 | 特徴 |
---|---|---|
正社員(国内企業) | 500万~800万円程度 | 手厚い福利厚生や安定した収入が得られるが、企業や業界によって大きく異なる |
正社員(大手・ベンチャー) | 800万~1,000万円超えも可 | 企業の成長やリーダー的役割を担うことで年収アップの可能性大 |
フリーランス・海外案件受注 | 月80~100万円以上も可能 | 英語力があれば海外企業から直接案件を獲得し、高単価の仕事を受注できる |
フルリモート・ハイブリッド勤務 | 能力に応じて幅広い報酬帯 | 通勤時間を減らし、オフショア開発でも円滑に参加できる。ワークライフバランスを整えやすい |
日本のフルスタックエンジニア vs. ベトナムのフルスタックエンジニア

「オフショア開発 フルスタックエンジニア」を語る上で欠かせないのが、日本人エンジニアとベトナム人エンジニアの比較です。以下の表では、大まかな特徴をまとめました。
比較項目 | 日本のエンジニア | ベトナムのエンジニア |
---|---|---|
人件費 | 高い。特にフルスタックは数少ないため報酬水準が上昇傾向 | 比較的安価。若手が多く、高いコストパフォーマンスが期待できる |
技術トレンドへの対応 | 大企業中心の現場では導入が慎重で、レガシー環境に強みがある場合も | 最新技術のキャッチアップが早く、ベンチャー・スタートアップ風土が強い |
英語力・コミュニケーション | 日本語が中心で海外案件へのアサインが難しいことも多い | 若い世代を中心に英語・日本語学習が盛ん。グローバル案件に柔軟に対応 |
柔軟な労働形態 | 常駐や正社員が多く、フリーランスは増えているがまだ限定的 | プロジェクト単位で動くフリーランス形態も多く、開発リソースを柔軟に調整 |
日本とベトナムのフルスタックエンジニア、どちらを活用すべき?
もちろん、日本人エンジニアにも豊富な実績や高い品質管理能力を持つ方が多数います。しかし、予算や人材不足という観点では、ベトナムのフルスタックエンジニアを取り入れることで、開発コストやスピードを最適化しやすいメリットがあります。
参考リンク:
成功事例・費用感:どれくらいお得になるの?

オフショア開発にフルスタックエンジニアを活用すると、どれくらい費用を抑えられるのでしょうか。以下の表はあくまで一般的な目安ですが、参考にしてください。
開発内容 | 国内開発(日本人中心) | オフショア開発(ベトナム) |
---|---|---|
基本Webサービス構築 | 500万~1,000万円 | 300万~600万円程度 |
フロント+バック+インフラセット | 1,000万~2,000万円以上 | 600万~1,200万円程度 |
運用・保守(年額) | 200万~400万円 | 100万~250万円程度 |
※上記はフルスタックエンジニアを複数人アサインするプロジェクトを想定した大まかな金額です。実際の費用は要件定義や規模により変動します。
どうしてコストを抑えられるのか?
人件費の差
ベトナムをはじめとしたオフショア拠点では、日本と比べ人件費が大きく抑えられます。特にフルスタックエンジニアのように高スキルを持つ人材を国内で確保する場合、年収や報酬単価が非常に高くなる傾向があります。一方で、オフショア先では相対的に人件費が低いぶん、同じ予算でより多くの開発リソースを確保できる可能性があります。
現地インフラの活用
開発環境やオフィスなどのインフラコストは、物価の差によって大きく変わります。現地のインフラやIT関連設備を活用することで、初期投資や継続的な運営費を最適化できる利点も見逃せません。
柔軟なチーム編成
オフショア開発では、プロジェクト単位でエンジニアを増減させたり、特定分野(フロント、バック、インフラなど)に強みを持つ人材をスピーディに追加できたりするため、開発のピーク時や新機能実装時に効率的に人員を投入できるのも大きなメリットです。
成功事例の一例
例えば、国内で約1,000万円の予算をかける見込みだった中規模のWebサービス開発を、ベトナムのオフショア企業に依頼したケースがあります。フルスタックエンジニアを含む数名の開発チームを編成し、日本人のプロジェクトマネージャーが要件定義とコミュニケーションを管理した結果、
- 実質600万円程度の予算で実装完了
- 開発期間は予定より1ヶ月短縮
- リリース後の保守運用コストも年間30%削減
といった成果が報告されました。もちろん、すべての案件で同様の結果が出るわけではありませんが、コミュニケーション体制の整備や的確なプロジェクトマネジメントを行うことで、大幅なコスト・期間の削減に繋がる可能性が高いです。
このように、オフショア開発にフルスタックエンジニアを組み合わせることで、単に費用削減を目指すだけでなく、開発スピードや製品品質を両立させやすくなります。海外リソースを効果的に活用することが、これからの企業競争力を左右するポイントになるでしょう。
参考リンク:
ベトナムのオフショア開発でフルスタックエンジニアが活躍するポイント

ベトナムは、若いIT人材が多い上に英語教育が普及しており、IT関連の教育水準が高いと評判です。日本との時差も2時間程度と少ないので、オンラインミーティングを設定しやすくプロジェクト管理がスムーズに行えます。とはいえ、フロント担当とバックエンド担当が別拠点にいるケースもあり、認識のズレから仕様変更が遅れることもあるため、全体を見渡せるフルスタックエンジニアの存在はますます重要になっています。
具体的には、チャットツールでフロントとバックエンド両面の課題をリアルタイムに共有したり、週次や日次で進捗を報告し合うルールを定めたりすることで、開発が止まらない環境を整えられます。さらには、インフラ部分で不具合が起きた際にも、フルスタックエンジニアが気づいて直接ベトナムチームに指示を出し、根本原因を早期に突き止められるため、納期遅延や品質低下のリスクを最小限に抑えることができます。
参考資料:
Q&A:よくある質問と回答

Q1. コミュニケーションの不安はどうすればいい?
ベトナムのフルスタックエンジニアは、英語や日本語を習得しているケースが増え、プロジェクト進行上の言語的なハードルは低くなりつつあります。ただし、文化や作業習慣の違いから認識のズレが起きるリスクは依然として存在します。そこで役立つのが「ブリッジSE(橋渡し役)」です。日本語とベトナム語(あるいは英語)を行き来できる専門家が仕様や要件を正しく共有し、齟齬を最小化してくれます。あわせて、オンライン会議やチャットツールを導入し、タスク管理ツール(Jira、Backlogなど)で進捗状況を把握するなど、可視化を徹底することで文化や時差の壁を乗り越えやすくなります。
品質面での不安はありませんか?
ベトナムのフルスタックエンジニアの質が年々向上している背景には、国内大学や専門学校のIT教育レベルの向上や、日本企業との共同プロジェクトの増加が挙げられます。さらに、ISO 27001やCMMIレベル3以上といった国際的な認証を取得している企業も多く、セキュリティや品質管理が徹底されている場合が少なくありません。導入事例や取得している認証を確認し、必要に応じてコードレビューやテストの工程を日本側と共同で行うことで、期待する品質を十分に確保できます。
Q3. フルスタックエンジニアだけでは手が回らない場合は?
ベトナムのフルスタックエンジニアはフロント・バック・インフラを横断的にカバーできますが、大規模かつ高度な技術領域(AIやブロックチェーンなど)を伴う開発では、専門領域エンジニアの追加アサインが有効です。フルスタックエンジニアがプロジェクトの軸を担いつつ、AIに強いエンジニアやモバイルアプリに特化したエンジニアを補強することで、開発スピードと品質の両立を図れます。加えて、ブリッジSEが全体を取りまとめることで、現地チームとの連携を円滑に進められます。
Q4. ベトナムのフルスタックエンジニアを効果的に活用するには?
ベトナムは若いIT人材が豊富で、新技術の吸収も早いという強みがあります。しかし、これを十分に活かすには、日本側が明確な要件定義と定期的なフィードバックサイクルを用意する必要があります。まずはプロジェクトのゴールを共有し、各フェーズで小さな実装・テストを繰り返す「アジャイル開発」を取り入れると、認識違いやバグを初期段階で発見しやすくなります。また、週次・日次でオンライン会議を行い、タスク進捗や技術的課題を共有することで、フルスタックエンジニアが本来持つ広範なスキルを余すことなく発揮できる環境を整えましょう。
まとめ
オフショア開発でフルスタックエンジニアを活用することで、コスト削減・開発スピード向上・柔軟な要件変更対応のすべてを同時に実現できる可能性があります。日本のエンジニアは豊富な経験と高い品質管理が強みですが、ベトナムなど海外拠点のエンジニアと組み合わせることで、人材不足の解消や最新技術への順応がしやすくなるのも大きな魅力です。また、フルスタックエンジニアをチームのリーダーに据え、特化領域のエンジニアやブリッジSEを加える「ハイブリッドチーム編成」を採用すれば、コミュニケーションロスを減らしつつ高品質なサービス開発へとつなげやすくなります。これからのグローバルな競争環境において、オフショア開発とフルスタックエンジニアの掛け合わせは、企業の成長を加速させる強力な選択肢と言えるでしょう。
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